「木枯らし」




白い 顔に


吹きつける


冷たい 横風


きゅっと 縮んで


あわせる 両手


ちいさな 手袋






「寒む・・・」







赤い 色した


ちいさな ポスト


そばで 彼女は


じっと まってる


ポストと 同じくらい


ちいさな 後ろ姿











気付かれないように


足音は


風音より ちいさく


自分の 顔も


かなり つめたい けど








・・・・・ふわっ・・・・・








彼女にそっと


巻きつける


緑色の マフラー







言葉も なく


君は ふりむいて


おどろいたように


すこし 口を ひらいて









白い頬を 


薄く 朱に 染めて


ささやくように


つぶやくように


言葉は


風に 流れて














「・・・・・・・・待ってた・・・・・・・・」
















                           Thanks to ZORAKKU,Nishimura
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