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新世紀エヴァンゲリオン++

第弐話:ゴカイもイソメも無いわよ!


とあるブティックにて
アスカとヒカリは本人そっちのけでレイの服を選んでいる。
「あの娘、色白いし、あの髪でしょ?これなんかどうかな?」
「そうねぇ…それもいいけど、こっちなんかは?」

その本人はシンジと服を見て回っていた。

「碇くんはどんな服がいいと思う?」
今までファッションに興味を持っていなかったレイは、どんな服を選んだらいいのか解らず、シンジに聞いてみる。

「え…ぼく、女の子の服ってよく判らないから…。
綾波は何も着てなくっても奇麗だし…」

「えっ…」
(奇麗?…私が?…何も着てなくても?
それは私自身が…奇麗…ということ?
嬉しい…)

少し頬を染めて目を伏せたまま黙り込んでしまうレイ。

(あ、思わず口にしちゃったけど…まずったな…)

と慌てるシンジの後ろから聞こえるアスカの声。

「ほほう」

ギョッとするシンジ。
「あっ!アスカ?
…聞いてたの?」

「まさか、あんた達がそこまで行ってたとはね」

「違うんだよ。誤解だよ」

「あんたは黙ってなさい」
そして、レイに近づき小声で訊ねるアスカ。

「レイ、あんた、シンジに裸見せたこと有るの?」

「ええ…。最初は私の部屋で…。
シャワーを浴びて出て来たら、碇くんがいたの。
碇くん、私を押し倒して、胸を触った…」

「ええっ!い〜か〜り〜く〜ん?!」
いつの間にか聞いていたヒカリがシンジに詰め寄る。

「ちちち違うんだよ!!」
慌てて弁解するシンジ。

「でも、私、定刻に遅れるといけないからと思って、
『どいてくれる』って言ったらすぐどいてくれたわ」

「そう!事故だったんだよ!事故!」

シンジを無視してアスカは続ける。
「ちょっと待ってよ。最初は…って、そんなに何回も?」

「その次の時は…そう…碇くん…無理矢理私の中に…。
とても痛かったけど…抱きしめてくれて…嬉しかった」
少し頬を染めて、恥じらうような表情のレイ。

「ちょっ!綾波!何を!!…あっ」
(それって、あの時のターミナルドグマでのこと?
まずいよ。ほんとのことなんて話せないし、
そんな端折り方したら余計誤解が…)
「あああ綾波、ままままずいよ、その話は…」

「いやっ!不潔よ!不潔よ!!」
ヒカリは完全に切れてしまっている。

「碇〜!この裏切り者〜!!
自分だけオトナになっちまったっていうわけだな?」
いつの間にかその場に来ていたケンスケとトウジがシンジに詰め寄る。

「待ってよ、誤解なんだってば」
必死に弁明を試みるシンジ。

「みんな、やめて。
碇くんはなにも悪くないの。
ごめんなさい、碇くん。
あのことは秘密にしておかなければいけなかったのね」

レイはシンジをかばうつもりの発言らしいが、全然フォローになっていない。

アスカは真剣な表情でレイに問いかける。
「レイ、あんた、今、幸せ?」

レイは一瞬いきなり何を聞くの?という表情をするが、チラッとシンジを見て考える。
(幸せ?私、今、幸せなの?
碇くんが一緒にいてくれる。
そう思うだけで沸き上がってくるこの心地良さ。
これが幸せという気持ちなの?
…そうね、これがきっと幸せ…)

そして表情を和らげると、コクリとうなずく。
「ええ…幸せ…とても…」

「そ、ならいいわ」
そう言うとアスカはシンジの方に向き直り、右手で銃の形を作りシンジの胸に突き付ける。
「シンジ!ちゃんと責任取るのよ!」

「だから誤解なんだって…」
と言いかけるが、アスカにジロリと見据えられ、
「解ってるよ…」
そう小さくつぶやき、
(アスカには後でミサトさんから説明してもらおう)
そう思うシンジだった。


To Be Continued...

あとがき
お約束ですが、やっぱ、外せないよね。このネタ(^_^;)。

ところで、この時代のミドルティーンの流行って、どんなのだろう?
ファッションの流行は何年周期かで繰り返すって言うけど、途中、セカンドインパクトがあるしなぁ…。
今後、私服のシーンも多いので、コーディネーター募集(^_^;)。

私としては、レイはショートカットだし、ヒラヒラの少女趣味の服より、タイトでボディラインの出る服、あるいはルーズでボーイッシュなのが似合うと思うが、いかがなものか?

ぜひ、あなたの感想をこちらまで>[ kusu3s@gmail.com ]

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