EVA’s Dream? 
     第一話 『回想と現実』        

 
 
 ・・・・・気がつくと、俺は真っ暗な建物の中で仰向けに倒れていた・・・・・
「あれ?・・・。何処だここ・・・・・・・いてててて・・・」
反射的に起き上がろうとしたが、途端に激しい頭痛がして、また倒れてしまう。仕方がないので倒れたまま辺りを見回してみる。
「お寺かな?ここ・・・」
辺りを見回すとまず、月明かりがほんの少し差し込む部屋、お寺や神社での独特の木の匂い、窓からはほんの少しの月明かり、そして窓からはうっすらと鳥居が見えた。
「・・・お寺か神社・・・みたいだな。・・・って言うか、・・・・・・何で俺はこんなとこにいるんだ!?
俺は頭をフル回転させて今日の朝からの出来事を思い出そうとした。・・・が!それに対応するかのように頭痛が酷くなり、まともに考え事など出来そうにない。
「・・あいててて・・・・・。落ち着け、落ち着け、落ち着け、ゆっくりとじっくりと思い出せばいいんだ。・・・ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり・・・・・え〜とまず俺の名前は・・・・・」
 
 
 
 時間は彼の言っていた今日の朝・・・
ここは教室。ある生徒は真剣に黒板の文字をノートに写し、ある生徒は友達に手紙をまわし、ある生徒は先生の動きを見ながら友人と静かに喋りあい、ある生徒は完璧に熟睡していた。
 そしてまた、ある一人の生徒は視線を下にさげ、熱心に何かの本を読んでいた。もちろん、教科書などの類ではない。それは彼の顔に時々発生する笑顔からならば、容易に察する事が出来るだろう。
 そんな中、彼の笑顔に目ざとく気付いた者が一人いた。その者は数秒間、彼を凝視していたが、次の瞬間、目をギラギラと輝かせて、足音を忍ばせながら彼に近付いていった。ちなみにその者は『教師』という資格を持っている。彼の運命はいかに・・・
「(おい、浦野!先生が見てるぞ!浦野!先生が来るぞ!おい!うら・・・)」
『バサ!』
「あっ!」
浦野テツヤく〜ん(ニコニコ)、授業中に、しかも友達があんなに注意してもこの本を読み続けるなんて、よっぽどこの本が面白いのかしら?(ニコニコ)それとも〜、単に先生を怒らせたいだけ〜?(ニコニコ額でピクピクしてる血管!)」
「あっ、すっすいません!!!つい夢中になって、授業が始まったことに気付かなかったんです!ほっ本当にすいません!(笑顔のまま注意するのはヤバイ証拠だ!以前にもこういう事で評価が1になったり、テストの点数が一桁になった奴もいたからな〜とにかく謝っとこ!)」
「ふ〜ん、そうなのお、気付かなかっただけねえ〜・・・ジロジロ(疑いの眼差し)・・・・フゥ・ま、いいわ。じゃ、この本は没収ね!」
「えっ!!!そんな〜、見逃してくださいよ〜。」
「煩いわねえ。安心しなさいよ、放課後に私の所に来れば、そのときにはちゃんと返すから。・・・・へ〜、『新世紀エヴァンゲリオン』って言うのかあ・・・・・さて、授業再開するわよ!」
「(あ〜、とられちゃったよ〜。ま、俺が悪いんだからしょうがないけどね。まったく仕方ね〜なあ〜、放課後まで我慢するか。それにしてもあの本は奥深いストーリーや謎があって面白いよなあ。結構他のみんなも読んでいて、人気あるみたいだし。あの本を一回読んだだけで全て理解する人がいたらそいつはかなりすごいよなあ。俺の場合は本の内容を丸暗記するぐらい何回も読んだり、何かの情報雑誌を読んだりして、やっと大体の流れをなんとか理解出来る様になった。そして少し理解出来る様になるとまた一段と面白なってしまった。フゥ・・・悪循環(?)だなぁ・・・。あと、好きなキャラクターはやっぱり『綾波レイ』だよな〜。もう言葉では言い表せない程に最高だね!巷では時々、『碇シンジ』と『綾波レイ』のラブコメ小説があるんだけど、これがまた最高なんだよね〜。ちなみに俺は『碇シンジ』も大好きだぞ!(べつにホモじゃないからな!!!友達としてだったらと言う事だ!!!)とにかく、その二人のラブラブ小説を見ると、こう・・なんか・・自然と笑みが・・・・・にやにや・にやにや)」
『バキ!!!!!!!!!!!!!!!
「浦野おおおぉぉぉぉぉ!!!!!
集中して授業を聞けえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「は、はひ(はい)・・・(ヒリヒリ・・ヒリヒリ)」
 

 放課後・・・
「失礼しました・・・。」
多分、その時の俺の顔は死人、いや、『バイオ○ザード』のゾンビの顔とさほど変わらなかったろう・・・。俺はそんな顔をしながら生徒指導室から出た。
「それじゃあね!寄り道しないでかえりなさいよ〜。」
先生の方はというと、日頃のストレスを俺への説教で発散させたのかどうかはしらないが、俺とは対照的に清々しい笑顔で帰っていった。(いつかぶっ殺す!!!!!!!!!!)
 
テクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテクテク
「はぁ、説教2時間(それも正座で!)はきついよなぁ〜。ま、結局、本は無事に返してもらえたからいいけど。・・・あっ、そういえば今日の部活休む理由を言うの忘れてたなあ。仕方ない、明日にでも言っておくかあ。」
とまあ、俺はそんな事を考えながら、珍しく人気の少ない帰り道を一人で帰っていった。
 
 
 場所は戻る・・・
「・・そうだ!そうして俺はそのまま真っ直ぐ家に帰ったんだ・・・真っ直ぐ?・・・・・いや、違う!・・・真っ直ぐじゃない・・・?・・あれ?・・何が・・どうしたんだ?・・・思い・・出せない・・・・。フゥ・・ダメだな・・・少し寝ようかな。もう夜中みたいだし、別に拘束されてるってわけじゃなさそうだしな。それに、何かしようにも頭痛で体が動かないし・・・・・ぐぅ・ぐぅ・ぐぅ・・・・・・」
 
頭痛がするわりには寝付きがいいが、真っ暗な、月明かりがさすだけの部屋で彼は
すぐに眠ってしまった・・・・・。
 
そして月は、妖しい程に美しく・・・・・何かを知っている様に輝いていた。
 
 
 
                                             Written by てつやん      
 

 
 
♪♪♪ 後書きor感想のような物 ♪♪♪  
 
 みなさん初めまして、この小説と呼べないような小説を書いた、『てつやん』です。いや〜、初めて小説の内容を考えて、初めて小説のような物を書いて、初めて投稿してみましたよ〜。今まで読む専門だったんですけど、急に自分でも書きたくなって一気にばばばばば!!!!!っと書いてしまいました。あ〜疲れた。(一話目からこんなに疲れてて、続けられるんだろうか?)・・・えっと〜、お詫びしたいんですけど、みなさん最初にこれを読んで、
「これってエヴァ小説だよな?」
と、疑いそうになりませんでしたか?すいませんでした〜。本当に、今回だけは勘弁してください、いや、マジで!多分、次回の話から段々とエヴァキャラが出てくるはずなので、期待して、・・・やっぱり、あまり期待せずに待ってて下さい。(こんな作者で御免なさい・・・)
 
 それと〜、この小説を読む人は大体はアヤナミストの方だと思うんですが、ご安心ください!この小説では綾波と碇君の関係を最優先事項として進め、アスカの活躍は作者の陰謀によりほとんどありません。これだけははっきりと言い切れます!・・・しかし!!!作者はアヤナミストの血が70%、マナリアンの血が30%混血?なので、霧島マナ嬢には少なからず出番がある事を予告しておきたいと思います・・・。
 
 それではみなさん、『EVA’s Dream?』の第二話をほんの少しでいいですから楽しみにしててください。
それから、『綾波補完委員会』さん、ふつつか者ですが、これからよろしくおねがいしま〜す。
 
                                     by てつやん (vu8m-skn@asahi-net.or.jp)
 
 

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Received Date: 98. 9.21
Upload Date: 98. 9.26
Last Modified: 98.10.28
 
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